西條奈加さんの「まるまるの毬」を読み終えました。
西條奈加さんの作品は初めて読むので、作者がどんな人かを簡単に調べてみました。
1964年生まれなので、自分より一回り上の54歳の女性でした。
北海道生まれで時代小説を中心に書いてるみたいです。
で、この「まるまるの毬」では吉川英治文学新人賞を取ったみたいです。
おめでとうございます!
個人的には、時代小説はあんまり好きじゃないのですが、この作品はどこか懐かしい感じがして親しみを持って読むことが出来ました。
ちなみに時代小説があんまり好きじゃない理由は、登場人物の名前が昔風の呼び方だったりして馴染みがないってのが理由です。
なので、慣れてしまえば時代小説も好きになるかも。
てか、時代小説は昔懐かしさが感じられると思うのできっと好きになるはず!
【主な登場人物】
治兵衛:主人公?南星屋の主人。娘と孫と3代で切り盛りしているなかなかのやり手経営者。元々は武家の出身で次男坊ということもあって、武家の身分を捨てて転身。
お永:治兵衛の娘でバツイチ子持ち。南星屋の看板娘だとか。
お君:お永の子供。素直で年の割にはしっかりとしたいい子。
石海:治兵衛の弟でお坊さん。ミスター脇役といったところでしょうか。
【所感】
いくつかの短編で成り立っている話ですが、どれも心温まるいい話でした。
昔ながらの家族の風景を見れたようで良かった。
時代小説というか、昔は水戸黄門であったり暴れん坊将軍であったりと時代劇は母が好きだったこともあってよく見たものでした。
江戸後期っぽいから今から約170年ほど前の話ってことはそんなに遠からず近からずといったところでしょうか。
7つの短編から成り立ってて、その中で印象に残ったのは、この本のタイトルにもなってる「まるまるの毬」かな。
母娘のちょっとしたケンカ?を治兵衛がお菓子を通して仲直りさせるみたいな話なんやけど、そのケンカの内容もなんか切ない感じやったし、そこをうまくまとめた治兵衛もカッコよかった。
「和菓子のアン」の時もそうやったけど、和菓子にはそれぞれに意味が込められてるんだなと改めて思いました。
デパートにある和菓子屋ではなくて何代も前から経営している和菓子専門店に行ってみたくなりました。
この作品は続編もあるみたいですが、一旦はこれだけでお腹一杯でございます。
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