朱野帰子さんの「わたし、定時で帰ります。」を読み終わりました。
朱野帰子さんの作品は初読了です。
前々から気になっていた作品でようやく読みついた感じです。
自分も昔は世間的にはブラック企業とされる会社に勤めていて、残業しない日は当たり前で、それが当然だとも思ってました。
実は今でも少し思ってたりはするのですが。
ただ、世の中の風潮もあって残業に対して厳しくなってきたので、自分以外の人が残業に対してどう思ってるのかも知りたくて、この本に興味を示していました。
主な登場人物
結衣:主人公。父を亡くした経験もあって、働きすぎることに対して抵抗あり。ただ、仕事は真面目にこなしている。
三谷:結衣とは対極にいて、何がなんでも残業をしてでも仕事に注力している。残業しないことがありえないことと思っている。
晃太郎:結衣と結婚寸前までいった元カレ。彼もどっちかいうと仕事人間。
巧:結衣と結婚予定の人。彼は仕事よりも家庭を優先する人。
福永:ミスターブラック企業の代表みたいな奴。まあ、よくいるよね。嫌いじゃないけど。
所感
話の最初の方は残業をすることは悪で、そんな代表格の三谷さんのことを茶化すようにかかれていたり、晃太郎も仕事人間で、だからダメなんだみたいな描かれ方をしていたので、なんか思考が偏ってるなと思いながら読んでました。
でも、やっぱ人それぞれの価値観があるわけで、それに人それぞれの生まれ育った環境もあるわけで、どちらかが悪いということはないと思う。
バブルの頃の24時間働けますか?
って昔のCMを思い出したりしたけど、今じゃ考えられないことかもやけど、あの頃の方が日本は元気があったよなぁ。とかふと思ったり。
定時で帰るのはいいと思うけど、残業がダメという風潮を作り過ぎるのは良くないような気がしました。
そう言った意味だとこの本ももう少しそこら辺を慮ってくれたら良かったかなと思いました。
勉強にもなったし、面白かったですけどね。
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