山本甲士/迷犬マジック

読書感想文

山本甲士さんの「迷犬マジック」を読み終わりました。

山本甲士さんといえば、「ひかりの魔女」シリーズや「ひなたストア」という印象があるのですが、今回のお話もほっこりするような内容で楽しめました。

 

4つの話から構成されていて、各々の登場人物が微妙に絡んでいたりします。

 

1つ目のお話は

主人公は妻に死別されて1人で寂しく暮らすシニアの方です。

少し痴呆症が発症し始めているのでは疑惑もかけられていたり。

息子は2人いるのですが、あまり関係性は良く無さそうな気配。

 

そんなおじいさんの元に犬が迷い込んでくるわけです。

その名も「マジック」。

 

ひかりの魔女に出てくるおばあちゃんもそうでしたが、このマジックという犬が色々な魔法をかけていくような形で、周りに対しての影響力をだしてくるのです。

 

そして、そのことでおじいちゃんの価値観や人生がいい方向に好転をしていくわけです。

 

犬、、、

 

最近、個人的にも犬にはまっているということもあって、この本はすごく楽しく読ませてもらいました。

 

残りの3作品も、迷犬マジックを接点にして、今までもやもやしていた部分が解消されて

社会との接点が出来て、前向きに行動するきっかけが出来るのです。

 

そして、マジックはかかわった人が前向きになれそうだと分かったタイミングで、ふといなくなるんですよね。

 

なんか、笑うセールスマンの逆バージョンのようなイメージでしょうか!

 

迷犬という風に銘打たれていますが、実際に迷ってるのは人間の方で、マジックはむしろ迷いを解消する立場って感じですね。

 

いずれにしろ、面白かったです。

 

また続編もありそうな予感!

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