今村夏子/星の子

読書感想文

今村夏子さんの「星の子」を読み終わりました。

 

今村夏子さんの作品は「こちらあみ子」に続いて2作品目の読了です。

 

帯を見ると映画化もされるんですかね?

 

芦田愛菜ちゃんが出るのであれば映画も見よっかな!

 

今回は変な宗教にはまった両親がいる女の子のお話。

 

生々しく身近にありそうな内容だけに、興味津々であっという間に読み終わった感じでした。

 

その女の子の名前は林ちひろというんやけど、小さい頃にカラダが弱くて、そのことがきっかけとなって親が変な宗教にのめり込んでしまうんですよね。

 

でも、子供をなんとかしたいという優しさからスタートしてるってことと、周りに特に迷惑もかけてないので悪いことではないんじゃないかと思う。

 

信条の自由もあるわけやし。

 

でも、周りはそうは見ないんですよね。

 

神聖な水を飲んでるとか、その水に濡らしたタオルを頭にかぶったりとかしてて、奇異に感じさせてしまうんです。

 

まあ、確かに自分もそういう人を見たらきっと変な目で見てしまうかも。

 

ちひろのお姉ちゃんもそういう気持ちを抱えていたこともあって、家を出ていくことになるわけです。

 

何とか、両親に素に戻って欲しいという気持ちもあったけど、オジさんの協力虚しく、決して戻ることは無かったんです。

 

そんな水は効果がなくて非科学的なことだと教え諭してもダメだったわけです。

 

一方では、たとえ非科学的なことでも、そのことで気持ちが和らぐのであればそれはそれでいいんじゃないかなと思ったりもします。

 

ねーちゃんとは違って、ちひろは物心ついたときから、変な宗教が身の回りにあるから、それが変ではなくて普通なわけなんですよね。

 

最後のシーンが何とも言えないんです。

 

ちひろとその両親の3人が星空を眺めてるところで終わるのですが、それがなんとも寂しい気持ちになるんです。

 

世界から取り残された感じがして。

 

 

でも、それでもこの3人は幸せそうではあったから、それはそれでいいのかなと思いました。

 

今村夏子さんの作品は他のももっと読んでみたいなと思いました!

 

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