辻村深月さんの「傲慢と善良」を読み終えました。
辻村深月さんの作品は「ぼくのメジャースプーン」に続いて12作品目の読了です。
なんだろ!
この薄気味悪い雰囲気があって、読んでて気持ちが暗くなっていくのにどんどんと読み進めたくなる心境は?
軽い気持ちで1ページ目をめくったと思ったらあっという間に読み終えた感じです。
婚約者の突然の失踪。
う~ん、、、想像するだけでも気持ちが萎えてしまいます。
どんな結末が待ってるんやろうか。。
主な登場人物
西澤架:主人公。婚約者に突然失踪されて戸惑ってしまう。40歳近くで仕事もまあまあできそうで、しかも過去はけっこうモテてたらしい。
坂庭真実:架の婚約者。冒頭にあたかもストーカーに襲われたかのような電話を架にしてきたあとに失踪。なんかいろいろと思うところがあったんだろうと推測。
陽子:真実のお母ちゃん。最初は娘が失踪したことでてんぱってた感じはあるけど、途中から架に対して妙によそよそしい態度に変わっていった。
小野里:ジブリに出てきそうな感じのおばあちゃん。婚活の仲人をしているみたいだが、なかなかの曲者。
所感
個人的にも主人公の架とほぼ同じ年代なので他人事とは思えない感じで読んでしまいました。
突然、婚約者に失踪されたらてんぱって何もできなくなるんじゃないか?
でも架は必死に真実を探すわけわけど、時には真実の実家の群馬に行ったりもしながら。
ただ、話の展開が進むにつれて、ひょっとしたら真実の失踪の原因は架にあるんじゃないかと思いながら読んでました。
さらに話を読んでいくうちに、真実は失踪をしたのではなくて、過保護なお母ちゃんの陽子さんがかくまってるのではないかと思いながら読んでました。
最初からストーカーに被害を受けたとは全然思わなかったなぁ。
ポイントはタイトルにもあるとおり、各々の登場人物の「傲慢」と「善良」という思いがあったからこそ真実は失踪をしたってことですよね。
架(かける)も人に点数を付けるなんてどんだけ傲慢やねん!
しかも婚約者になろう相手に対して。
一方、真実もいい人(善良)すぎなんじゃないかと思ったり。
でもこっちは大事なことやとは思うし。
いずれにしろ最後は架と真実が結ばれて良かったですよ。
読後はバッドエンドを期待している自分がいたのは正直なところなのですが、時間が少し経ってもう一度思い返してみるとハッピーエンドでよかったなと思いました。
まさに大恋愛!
お幸せに!
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