加藤元さんの「四百三十円の神様」を読み終わりました。
加藤元さんの作品は初めて読むので作者がどんな人かを簡単に調べてみました。
読み名は「かとうげん」というのですが、男かと思いきや女性でした。
1973年生まれなので自分よりは4つ上で45歳でした
2009年に「山姫抄」でデビューをしているので10年近く活動されてるんですね。
自分は今回の本で初めて加藤元さんを知りました。
これは7つの短編小説になります。
どれも簡潔にまとまってて楽しく読むことが出来ました!
【所感】
四百三十円の神様:
いきなりタイトルの名前になってる話からスタートです。
なぜか、懐かしさを感じさせてくれる内容でした。
自分も昔は野球選手に憧れてたなぁって。
あの川のほとりで:
料亭で働くある男性(弘毅)の話です。
メンタルクリニックみたいなところで先生から、ズバズバと言われてしまう弘毅。
親と向き合えとか自分の子供の頃に復讐をしてるのだとか。
そんな時に、まさに川のほとりで不思議な体験をしてしまう弘毅。
ある釣り人と出会うのだが、なんとなく死んだ弘毅の親父なのでは?
弘毅の奥さんも、弘毅の死んだお母さんに出くわしたりで。
親の心子知らず。
改めて親って子供のことはいつまでも温かい目であったり心配してくれてるんだなと思った今日この頃です。
いれずみお断り:
巳之吉という不器用な男の話。
見た目はいれずみもいれていてテキ屋もやってたり、娘からは愛想をつかされて疎遠にされてしまったりという悲惨な感じですが、なんかこういう人に惹かれる自分もいるんよなぁ。
猫を大切にしてたりと律儀なところもあったりと。
本当にただただ不器用なだけて、本当はいい奴なんやと思う。
最後の娘さんの涙は感動したなぁ。
ヒロイン:
おじいちゃんとイメージ吉永小百合さんみたいな人の話。
と思いきや、この女優さんのいわ子さんがなかなか修羅場をくぐってる生活を送ってて、思ってた姿と現実の違いに少し驚き。
まぁ、そういうこともあるわな。
腐ったたぬき:
釜カマ!
BLの話かい!
っていう感じでもなく
人に良かれと思ってやってることって、得てして自分が認められたいからみたいなことを書いてたけど、たしかにそういう面はあるかも!
って思いました。
九月一日:
関東大震災があった日。
その時のことや、戦時中の苦労話があったり、戦後の生活を送ったり。
九月一日が起点とはなってるけど、今までもこれからも毎日は続いていく。
そりゃそうやろうけど、毎日が平穏な生活であって欲しいなと思いました。
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