いつまでも白い羽根/藤岡陽子

読書感想文

いつまでも白い羽根を読み終えました。

藤岡陽子さんの作品です。

 

 

 

 

 

手のひらの音符に続いて藤岡陽子さんの作品は2つめの読了です。

う~ん、やっぱこの人の作品は優しさが伝わってきて好きかも!

この、「いつまでも白い羽根」はデビュー作だとか。

どうりで初々しい感じもするわけや。

 

【登場人物】
木崎瑠美:物語の主人公。つっけんどんな性格で人を寄せ付けないというか、とっつきづらい雰囲気を醸し出す気難しい人。

山田千夏:主人公の瑠美とは違って、人懐っこくて真っ直ぐな性格。不器用。不器用!

佐伯典子:二児の母。瑠美と千夏と友達になる

遠野藤香:美しい人。勉強も実習も何をやってもできる素晴らしい人。でも、高飛車な感じで感じは悪い。

菱川拓海:最初、瑠美といい感じやったのに後々藤香に惹かれてしまうどうしようもない奴

 

【所感】
看護学校なんてすぐに辞めてやると思ってた主人公の瑠美。

 

結論から言ってしまうけど、周りの友達の千夏や藤香は卒業できなくて、瑠美だけが卒業できるという結末も皮肉なものです。

 

ん?皮肉ってわけでもないか。

 

「白衣は白い色をしているが、その白は潔白の白ではなく、どんな色にでもなり得る白である」という言葉が、この物語のキーワードなのかなと思う。

 

そういう意味では瑠美は、人付き合いは不器用ながらも千夏や佐伯さん、藤香といった同じ看護学生だけでなく、患者たちと接していくことで
周りを思いやれる人になったんじゃないかと思う。

 

いろんなことに不器用な千夏と、いろんなことに器用な藤香が同じ問題で最後の最後で同じタイミングで学校を去っていくというもの
大切なことには譲ってはいけないという真っ直ぐな信念を見ることができたと思う。

 

あと、佐伯さんが言ってた20代での時間が大切っていう言葉。

ほんとそう思う。

 

この時期をいかに過ごすかで、後々の人生の選択にも影響が出てくると思う。

 

そういう意味では、まさに白衣はどんな色にでもなりうるんやろうなと思う。

 

タイトルにもなってるように、いつまでも白い羽根。

瑠美も今後も色んな困難が待ち受けてると思うけど、千夏と藤香が通した真っ直ぐな気持ちを継承して頑張ってほしいと思いました。

 

 

その前に、自分自身が頑張れって感じですが、、

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