小野不由美/風の海 迷宮の岸

読書感想文

小野不由美さんの「風の海 迷宮の岸」を読み終わりました。

 

「魔性の子」、「月の影 影の海」に続く作品です。

 

「魔性の子」がエピソード0で、「月の影 影の海」がエピソード1で、今回の「風の海 迷宮の岸」はエピソード2にあたるみたいです。

 

今回の話の舞台は十二国記の中では、「戴(たい)」という国です。

地図で見ると右上の方にある離れ小島みたいなところです。

 

十二国記を続けて読み進めていくと、この物語の面白さが一段と身に染みて分かりますね!

 

主人公は「泰麒(たいき)」という少年です。

まだ10歳とかで、あどけなさが残る感じですよね。

周りの者からも愛されてる感じもしますし。

 

この物語は、それぞれの国ごとにいる麒麟という生き物が王を選ぶというシステムなんです。

 

この泰麒は10年ほど蓬莱(ほうらい)というところで過ごしてて、突然十二国記の世界に

戻ってきたのです。

 

で、この10歳ほどの少年が王を選ぶということをしないといけないわけなんです。

まー、なかなかハードルの高い決断をしないといけないわけで、少年といえども悩みに悩んでしまうんですよね。

色んな葛藤もあるでしょうし。

 

そして、泰麒は驍宗(ぎょうそう)という怖そうな人を王に選ぶんです。

いや~、この驍宗が近寄りがたい感じでの雰囲気を醸し出しているわけなんです。

 

泰麒としては、自分が選択したことが本当に正しかったのか?

という葛藤に悩まされるんですが、言ってもまだ10歳の少年ですから、本当に酷な話です。

 

そんなときに、前の巻で登場した、景麒が登場をして、泰麒を励ましていくんです。

景麒もなかなか、ええところあるやん。

泰麒と景麒は同じ麒麟という生き物ですしね。

 

ちなみに、こんな構図ですか。

 

【慶国】景麒ー陽子

【戴国】泰麒ー驍宗

 

今のところ2つの国だけ詳細が語られていますが、両国ともに、麒麟と王のそれぞれに色んな葛藤があるのが、この物語を面白くしているポイントですね。

 

さー、次の巻ではどんな展開が待ち受けていることやら!