柚月裕子さんの「臨床真理」を読み終わりました。
柚月裕子さんの作品は「狂犬の眼」に続いて8作品目の読了です。
今年1番読んでる作家さんかも。
冒頭から少女が手首を切って自殺をして救急車で運ばれるところからスタート。
波乱の予感です!
臨床心理ではなくて、臨床真理となっているところにも注目して読まないとです!
主な登場人物
佐久間美帆:主人公。過去に弟が電車にひかれて亡くしたことがきっかけで臨床心理士になった。
藤木司:言葉に色を感じる特殊能力をもった青年。冒頭の手首を切った少女と同じ施設で過ごしていた。
安藤:その施設で働いてる職員。司に刃物で襲われて怪我をする。なんとなくこいつが怪しい行動をとったのが原因なような、、
栗原:佐久間と同い年で警察官をしている。なんだかんだ言いながらも佐久間に協力をしてくれている。
所感
冒頭の救急車で運ばれた少女は本当に自殺だったのか?それとも他殺だったのか?
その少女と一緒に連れ添っていた司は発する言葉に色を感じることができて、そのことでその人がウソをついているのかどうかが分かるらしいんです。
で、彩の最後の言葉の死にたいってのが、ウソの言葉だったということで自殺じゃないと判断をしたんでしょうね。
なんか、昔みたドラマの野島伸司さんの「聖者の行進」を思い出すようなストーリーです。
施設で過ごす生徒を施設の先生が虐待するみたいな感じで、障害者と性犯罪の関係性が似てると思いました。
真理という言葉の意味をふと調べてみたのですが、「確実な根拠によって本当であると認められたこと。」と書かれていました。
今回の話でいうと司は言葉を色で識別することが出来て、その言葉が嘘か本当かの判別が出来るんですよね。
ただ、問題は現実の世界ではそんなことはありえないということ。
でも、今回の話はその司の特殊能力がきっかけとなって事件の真相にたどり着くことができたわけなのです。
その特殊能力が変にでしゃばってなくて、火曜サスペンスばりの展開が出てたので、そういう点でもよかったかも。
わかりやすい内容でほんと面白かったです。
この作品は柚月裕子さんの長編小説としては初めてなんだったとか。
すごいよなぁ!
また、柚月さんの本を読むぞ!
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