深緑野分さんの「戦場のコックたち」を読み終えました。
深緑野分さんの作品は初めての読了となります。
舞台は第二次世界大戦のヨーロッパ。
戦争をしている中、料理人(コック)に焦点を当てたお話です。
日本人の作家さんがアメリカ・ヨーロッパの第二次大戦時のことを書くのは珍しいですね。
ちなみに作者の深緑野分さんは読みかたは「ふかみどり のわき」だそうです。
女性作家で、10年ほど前から作家さんとしての活動を本格的に始めているみたいですね。
主な登場人物
ティム:主人公。まだ19歳と若い。ノルマンディー上陸作戦で初めて軍隊の一員となるのだが、戦う人というよりはコックとしての立場で戦争に参加をすることになった。
エド:ティムとは同僚?冷静沈着なクールな男。
ディエゴ:お調子者
ライナス:小回りの利くイケメン
所感
戦争のお話となると、悲しいものが多いイメージがあるのですが、不思議な体験をしたというところも気になってそっちに気がいってしまいました。
・戦場でなぜかパラシュートを集める兵士のお話
・卵が600個も一気に消失したお話
・オランダで民家で夫婦が一緒に死んでいたお話
・幽霊らしきものが歩いてる音が聞こえる
まあ、そうは言っても同僚が死んだり、民間人が死んだりもするので戦争の悲惨さも表現はされているのですが。
たぶん、この本は何回も読めば読むほど味が出てくるんじゃないかなと思います。
というのも最初はなかなか頭に入ってこないのですが、あとからじわじわとそういうことか!
みたいな感じになることが多かったので。
戦争を体験していない人でもこれだけ生々しく戦争体験を書けたりするんですね。
最近、長渕剛さんの「男たちの大和」をよく聴いてるのですが、なんか戦争の悲惨さというか辛いものだってことが身に染みてる今日この頃です。
すごく読み応えのある作品でした!
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