又吉直樹さんの「人間」を読み終えたので読書感想文を書きます。
又吉直樹さんの作品は「劇場」に続いて3作品目の読了です。
今回も登場人物の、特に主人公の気持ちがリアルに描写されているので、感情移入がしやすかったです。
なんと表現していいのかわからないけど、又吉さんが普段思ってることがそのまんまありのままに活字化されてる感じがするんですよね。
だけにリアル感が溢れてるから自分も主人公の立場で読み進めることが出来ました。
主な登場人物
永山:主人公。才能と嫉妬とに悩まされる日々を過ごす。
仲野:典型的な嫌な奴。自分は大したことないのを脇において、人の上げ足をとって楽しんでるクズにもならない人間。
影島:又吉さん自身をモデルとしていると思われる芸能人。お笑い芸人でありながら、政治系のテレビに出るなど多彩な活動をしている。実は過去に永山が一緒に住んでいた奥という人間だった。
所感
主人公の永山にしても、芸能人の影島にしても両方ともに又吉さん自身を反映してるのかな?と感じました。
又吉A(永山)と又吉B(影島)が意見を交わしあって、自身の気持ちを整理しているような感じでしょうか。
この本を読んで、思ってることを文字に起こすのって難しいなと改めて感じました。
このブログの感想文を書くのもそうですが、もうちょっと上手く表現できるのに!?
とか、読み返してもなんか物足りないなと感じることが多々あります。
その点、今回のお話は又吉さんの内面を的確に分かりやすく、そして伝わりやすく纏められてるので本当にすごいなと思いました。
やっぱ作家さん含めて表現者の方って偉大だなとも思いました。
なかなか出来ることじゃないですもんね。
影島が仲野くん宛に送った痛烈なメッセージは痛快で読みごたえがありました。
そうそう!そんな感じ!もっと言ってやれ!みたいなw
そう思う自分もなかなか「人間」になり切れないんですかね。。