藤岡陽子さんの「波風」を読み終えました。
藤岡陽子さんの作品は「陽だまりの人」に続いて8作品目の読了です。
今回は7つの話で構成された短編集でしたが、どの話も感動してしまいました!
月夜のディナー
おばさんと姉と弟の子供2人の3人が中心となった話です。
これ、もっと深く読みたい!
と思いました。
おばさんの気持ち、姉と弟の各々の気持ちをもっと読みたかったです。
最後の弟の結婚式のときの、弟の一言がすごく良かった。
昔みた、「瑠璃の島」というドラマの最後のシーンを思い出しました。
実の親子というのもそうですが、実際に過ごした関係も本当に大切なんだなと改めて感じました。
テンの手
自分の大好きな野球も絡んだお話。
才能溢れる阿部典文(ニックネーム:テン)とその同級生でこの物語の主人公の吉田晃平くんの2人のお話。
高校生のときに、甲子園を目指せるというときに、テンが事故に遭って片腕を無くしてしまうのです。
そのあとも、また事故にあって、、、ということでテンに試練ばかりが与えられるという辛い状況。
それでもテンはそんな運命を受け入れるようにただ、自分が出来ることをやって周りの友達を救うわけですよね。
たとえ自分を犠牲にしてでも、周りの友達を救えるのならそれもまたその人の運命なんじゃないかと思いました。
真昼の月
横澤さんというおばあちゃんと娘(息子)と町田くんのお話。
横澤さんは入院をしていてもう先は長くはないという状態。
ユリという娘がその看病をしてるわけやけど、横澤さんは娘のことを覚えてないというか、だれ?という始末。
逆に、息子の真人に会いたいと願うわけなんです。
ひょっとして痴ほう症なのかなとも思ったけど、最後にどんでん返しが待っててビックリ!
そのユリに恋心を抱いた町田くんはもっとビックリしたんじゃないかと。
いやビックリというか多少なりともショックがあったやろうね。
ユリ→真人へ
藤岡陽子さんもこういう感じのお話を書くんだなとビックリでした。
今回の本のタイトルになってる波風はう〜ん…
って感じでした。
やっぱ、テンの手が1番良かったかな!
今回の短編集は藤岡陽子さんの色んなパターンの話が読めて良かったです!
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