藤岡陽子さんの「陽だまりのひと」を読み終えました。
藤岡陽子さんの作品は「ホイッスル」に続いて7作品目の読了です。
おぉ、何気に読んでますね~。
芳川さんという弁護士の人をベースにいろんな人の話が短編小説形式で切なく悲しい話が繰り広げられていくわけです。
その芳川弁護士が、事務所に勤めている女性に対してホワイトデーのときに告白に近い形でアピールしている冒頭のシーンですが、どこかで読んだことがあるような気がして、、
たまに、同じ本を買ってしまうこともあるので、もしや!
と思って過去の読書履歴を見てもないので気のせいかなと。。
いくつか話があるけど、印象に残った2つの話の感想文を書いてみます。
疲れたらここでねむって
芳川さんが弁護士になった当初から抱えていた案件の話です。
依頼者の息子さんが過労死で亡くなったということで、その息子が所属していた会社に一言謝って欲しいと願ってるわけです、父親の立場としては。
過労死の裁判って難しいんですね。
せっかく証言台に立ってくれると言ってた人が、何かしらの力が働いたのか証言出来ないと言い出したり。
こうなって欲しいということを思って読んでたけど、現実を突きつけられた感じがしました。
ただ、最後の結末はどうなったかは読者の判断に委ねられてるわけやけど、やっぱり過労死した人のことを思うと父ちゃんの願いは叶って欲しいなと思いました。
もう一度、パス
過去に放火という罪を犯してしまい刑に処せられたものの、しっかりと更生をしたこともあって刑期を終えたあとは周りの人に支えられてせっかくいい調子で人生が進み始めたというのに。。
ちょっとしたきっかけでまた問題を起こしてしまうわけですよね。
バカなやつの挑発は放っておいてもいいのにと思うんやけど、挑発された内容が心に重大な傷を負ってしまうものであればどうしようもないのかなぁ。。
また問題を起こしたものの、最後にはいろんな人の支えが変わらずあったことが分かったんやから次こそはその期待を裏切ることなくしっかりと歩んで行って欲しいなと思いました。
そうだ!
過去の読書感想文をみて思い出しました。
芳川弁護士は、前に読んだ「ホイッスル」にも出てきてたんやった!
なので、今回の「陽だまりのひと」は「ホイッスル」のある意味続きで短編集みたいな位置づけやったってことですね。
まあ、前作もそうですが、読後感はちょいと切なくなりました。
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