辻村深月さんの「ぼくのメジャースプーン」を読み終えました。
辻村深月さんの作品は「かがみの孤城」に続いて11作品目の読了です。
全体的に暗い話なのかなって思いつつそうでもない感じでした。
主人公が不思議な能力を持っていてそれが周りのいろんな人に影響を及ぼしていく。
不思議な能力とは、「Aということをしなさい。でないとBということが起きてしまいますよ」と相手に伝えると、Bということがよっぽどイヤじゃない限り、伝えられた人はAという行動をしてしまうということです。
たとえば、「今日はちゃんと学校に行きなさい。でないとあなたはいじめられますよ」と相手に伝えると、その人は学校に行くようになるということです。
このことを「条件提示能力」と呼ぶらしいです。
主な登場人物
ぼく:主人公の名前が出てこないから「ぼく」ということにしておきます。特殊能力を持っている心優しい少年。ちなみに小学4年生。
ふみちゃん:ぼくが親しく思っている同級生の女の子。ちょっといじめられやすい性格かも。うさぎの惨殺事件があって心病んでしまう。
市川雄太:うさぎを惨殺したボンクラ。医学生みたいだが、頭がちょっとおかしい人。
秋山一樹:心理学科教授でぼくと同じく「条件提示能力」を持っている。ぼくの相談に対して冷静に的確にアドバイスをくれるとても頼りになるおじさん。
所感
そもそもメジャースプーンってなんだろう??
「コーヒー用語」で コーヒーの豆・粉を計るスプーンらしいです。
ダブルバインド
Aを選ぼうがBを選ぼうが結果は同じになるという高等技術。
それを秋山先生はぼくに教えるわけです。
やっぱ秋山先生はめっちゃ頭が良さそう。
そしてそれを使おうとしたぼくもなかなかの切れ者。
ボンクラの市川にダブルバインドを駆使した条件提示能力を披露するわけですから。
小学生が主人公の話ではあるけど、奥が深くて考えさせられる内容です。
最後、ふみちゃんも言葉を発することが出来きて良かった。
ぼくとふみちゃんの絆の深さや秋山先生の冷静で的確なアドバイス。
おま
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