フーガはユーガ/伊坂幸太郎

読書感想文

伊坂幸太郎さんの「フーガはユーガ」を読み終えました。

 

伊坂幸太郎さんの作品は「陽気なギャングの日常と襲撃」に続いて19作品目です。

 

文庫本でない新刊を読むのも久しぶりやわ〜。

 

前と比べて薄れてはいるけど、伊坂ワールドが出てますね〜。

 

面白かったけど、しいていうなら、伊坂語録が無かったのが少し物足りなさはあったかな。

 

でも、点と点が線になっていく話の流れは健在ですなっ!

 

【主な登場人物】

優我:主人公。双子の片割れ。弟の風我が運動神経がいいのに対して、優我は頭がいいキャラみたい。

 

風我:もう1人の主人公。優我もそうだが、実の父親から暴力を受けて育った。

 

高杉:とある制作会社のディレクターをしていて、腹黒でとても悪くてアカンやつ。

 

小玉:風我の恋人。彼女も親から虐待を受けていた経験あり。

 

ワタボコリ:優我と風我の同級生の男の子。いじめられっ子やったけど双子に救われた。あとで役に立つ人間になる。

 

 

【所感】

誕生日の日に優我と風我は2時間おきにワープするみたいに入れ替わるみたい。

生まれた時間差が2時間やったからなのか。

 

小説の中でも書いてたけど、車を運転してる時やトイレに行ってる時に入れ替わったら最悪やな。

 

学生時代にいじめられてるのを助けたワタボコリが物語の最後の方で助けに来てくれるヒーローになって登場するなんてありふれてる感はあるけど、それでもやっぱかっちょええわ〜。

 

この入れ替わりは、ワタボコリを助けてあげたときもそうやし、優我と風我がお互い助け合ったときもそうやし、誰かを救うために授かった能力なのかなと思う。

 

切ない話ではあると思うけど、もう少し毒々しく終わってくれた方が個人的には好きかな。

 

ただ、そうは言っても一気に読み終えたくらいに読みやすかったし、もう一回読めばまた感想も変わってくるかも。

 

 



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