伊坂幸太郎さんの「ガソリン生活」を読み終えました。
伊坂幸太郎さんの作品は「フーガはユーガ」に続いて21作品目の読了です。
過去の作品なのですが、やっぱり伊坂幸太郎さんは前の方が輝きがあったと思う!
今回の本はめっちゃ面白かったですもん。
一つ一つの言葉の言い回しが知的に感じれるし、独特な感性がにじみ出てるので好きなんです。
しかも物語自体も面白いときたもんだ!
今回は車自体も主体となって話口調になってるところが特徴的でした。
主な登場人物
良夫:主人公?生意気な弟とムニュムニュしてしまってる妹との3人兄弟。
車の運転は初心者。おっとしとした性格。
亨:兄の良夫とは違って生意気な弟。ただ、頭はすごく良さそう。嘘かホントか学校ではいじめられてるらしいが。
まどか:良夫の妹。彼氏である江口くんと共にトガシという奴に狙われている。
荒木翠:有名な女優さん。ただ、記者に追われてしまったことが原因の車の事故で亡くなってしまった。実は生きてるんじゃないか?説もあったり。
デミオ:本当の主人公。通称「緑デミ」。そうです、車です。車が擬人化されていろいろと語ってるわけです。
所感
良夫が乗ってる「デミオ」って車が語り部になってるところが面白い!
人の言動のことを冷静に的確に解説をしてくれてるのがまた面白い!
そしてそんなデミオを運転している良夫が運転していた車に突然に乗り込んできた荒木翠さんという女優が、車から降りてしばらくしてから不幸にも事故にあって亡くなってしまう。
マスコミに追われていたことが原因だろうと推測されての事故だったので、ダイアナ妃にも例えられたり。
何かの陰謀なのか?
実は荒木翠は生きてるんじゃないかとか?
いろいろな推測がなされているわけです。
そんななか、ちょくちょくと悪の権化かのごとくトガシという人物の名前が出てくるし。
トガシは人を殺めたりもするとても怖い人物。
実際にいたら絶対に接触したくないやつですよね。
で、荒木翠さんが事故で亡くなったというのは実は違っていて、この悪の権化であるトガシが亡くなったんだとか?
こういう話の展開の仕方が伊坂幸太郎さんっぽくて面白かったです。
そして終わり方も気持ち悪い感じでなく、どこかすっきりしたほんわかした感じで終わるので読後感もいいんです。
やっぱ伊坂幸太郎さんは前の方が良かったなと改めて思った一冊でした。
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