伊坂幸太郎さんの「バイバイ、ブラックバード」を読み終えたので読書感想文を書きます。
伊坂幸太郎さんの作品は「クジラアタマの王様」に続いて26作品目の読了です。
新刊ではなくて10年ほど前に出た作品でしたが、伊坂節といいますが、独特の言い回しや発想が冴え渡ってたのですごく面白かったです!
やっぱこの頃の伊坂幸太郎は1番輝いてた時期なような気がする。
今回は、五股をかけてた星野一彦という男と、まるでマツコデラックスを彷彿とさせる繭美という女性を中心として織りなすお話。
その五股をかけられていた女性1人1人にこの繭美という女性と結婚するんだということで、別れを告げるという形で話が進んでいくんです。
なんだろ、それぞれの話で女性と出会う最初のシーンでの星野一彦の振る舞いは女性を騙そうとしてるのか、それとも本当にド天然でそうなってしまってるのか。
なんで、こんな男性がモテるのかよく分からないのですが、なんとなく不思議なオーラは醸し出してるので、そういった部分が神秘的に思えたりしてモテるんでしょうね。
そして、そんな不思議な星野一彦は繭美を通してバスに乗せられてどこか危ないところに連れて行かれそうになってるんです。
星野一彦が悪さをしたとか、何があったのかは書かれて無かったと思うのですが、そのバスに乗ったら最後、戻って来れないみたいなんです。
そんなこともあって、繭美と結婚することになったということを理由付けにして、その5人の女性に別れを告げていくんです。
5股もかけてたわけやから、相当な泥試合になるかと思いきや、みんな星野一彦を恨むというわけでもなく、すんなりと別れていくわけなんです。
第一話のラーメン屋で見せた星野一彦の優しさがそのようにさせてるんでしょうかね。
ということで、女性を騙したというわけではなく、星野一彦という人物の魅力がモテる要素ってことだと思います。
あの毒舌吐きまくりで恐ろしい繭美さんも最後の方では人間味が出てたりして、なぜか嬉しく思いました。
不思議な話ではありましたが、すごく面白かったです!
伊坂幸太郎さんの本もっと読み漁ろうかな。
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