乃南アサさんの「軀 KARADA」を読み終わりました。
4つの話からなる短編集です。
乃南アサさんの作風ってこんな感じのものもあるんですね。
ゾクっとくる怖さが病みつきになりそうです!
ただ、ちょっと生々しい部分もあって、思わず目をそむけたくなるような話もあったりです。
自分の年齢的にも育毛剤の話は怖かったですね~。
自分はもう40代の半ばに差し掛かっているので、もはや抜け毛はそれほど気にはならなくなったのですが、この話の主人公の男性はまだ20代。
まあ、一番抜け毛が気になる時期ではありますよね。
しかも結婚を考えている女性もいるそうで。
そんな悩んでいるときに、先輩から、育毛剤の話を受けて、そして実行に移してしまうのです。
これが、人生の転落の始まり!
抜け毛は止まらないわ、しかもEDにもなってしまうわ、挙句の果てには彼女にも振られてしまうというとんでもない展開。
まるで、笑うセールスマンに引っかかってしまったかのようなオチ。
甘い話っていうわけではないんやろうけど、もう少し慎重に行動しないといけないんだなと思った今日この頃です。
一話目の美容整形に関しての話も怖かったなぁ。
とある高校生の娘さんがおへそにコンプレックスを持っていて美容整形をしたいというところから話はスタート。
最初は反対をしていた母親も、娘の説得によって、美容外科に一緒に行くことになったのです。
が、それが不幸の始まり!
お医者さんの営業トーク?に負けてしまい、母親の方も顔の整形をすることになるのです。
しかも、かなり高額な料金。
でも、やはり「美」というある意味、魔物に取りつかれてしまったことで
どんどんと整形の回数を増やしていってしまうのです。
もはや原型をとどめないほどに。
夫が整形したことに対して気づいてくれないという、言い訳じみた理由で
何度も何度も整形を繰り返してしまうのです。
まあ、夫も悪いといえば、悪いのかもやけど、そこはやっぱり自己責任の部分が強いんじゃないかなと個人的には思ってしまいます。
まあ、夫に対しても、普段から家族の顔をみてちゃんと会話をしろよ。
と言いたいところですが。
ここはまあ、反面教師ということで、自分自身も気を付けようと思いました。
その他の2作品も面白かったです。
また、続編とかあったら読みたいなと思います!
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