中山七里/ふたたび嗤う淑女

読書感想文

中山七里さんの「ふたたび嗤う淑女」を読み終わりました。

 

中山七里さんの作品は24作品目の読了になります。

 

ほんと、中山七里さんは作風の幅が広くてすごいなと思います。

おかげさまで色んなパターンの物語を読むことが出来るのでうれしい限りです。

 

今回は「嗤う淑女」の続編です。

 

主人公?の野々宮恭子さん、、、

実際にこの人がいたら絶対にかかわりたくないわ~

 

まさに生きる死神。

 

容姿端麗なだけでく、甘い誘惑で人を絶望に追いやる。

女版、笑うセールスマンといったところでしょうか。

 

今回は5つの話からなる短編集。

 

それぞれの話に出てくる登場人物も欲に目がくらんでしまったがために最後は不幸に陥ってしまうんですよね。

 

1話目はNPO法人、2話目は宗教団体、3話目は政治家が題材となっているのですが、いずれもお金だったり自己顕示欲といいますが、他人を出し抜いてでも成功してやろうという人が犠牲者になっているのです。

 

客観的に読んでる分には、なんでこんなことで引っかかるんだろうと思うけど、実際には目の前に自分の欲望を満たしてくれるものがあったら、警戒はしてても飛びついてしまうんでしょうね。

 

おそらくは自分も、この会社の株価が上がる!

という甘い誘惑があれば、全財産をはたいて買ってしまうでしょうしw

 

でも、だます側の野々宮恭子は、ターゲットのことをよく調べているんですよね。

特に、そのターゲットがコンプレックスに感じているところをうまいこと突いてくるんです。

そりゃ、コロッと騙されてしまいますわ。

 

この本の内容は実生活においても勉強になりますよ。

特に甘い話には第3者の意見を真摯に受け止めて聞くべきだと思うし。

 

3話目がそうでしたよね。

奥さんの話を振り切ってまで結果的に暴走をしてしまったんですから。

 

残酷な展開以上に面白さを感じるのが、結末!

 

中山七里さんは最後にどんでん返しを仕掛けてくるんですが、ほんとうまい!

 

なんか、続編も読みたいという気持ちと共に前作ももう一度読み直したいという気持ちにもなりました!

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