西加奈子/サムのこと、猿に会う

読書感想文

西加奈子さんの「サムのこと、猿に会う」を読み終わりました。

 

西加奈子さんの作品は「i」に続いて19作品目の読了です。

 

やっぱ西加奈子さんの作品は親近感も持てて好きです!

 

今回は3つの話から構成されていましたが、「サムのこと」と「猿に会う」がメインって感じですかね。

 

どちらも身近な感じがして読んでて楽しめました。

 

サムのこと

こちらは仲間だったサムが亡くなったことを中心として話が構成されています。

 

サムという名はニックネームで、男性なのですが空気の読めない奴だったらしい。

 

と言っても仲間だった人が突然に亡くなってしまったのはすごく悲しいこと。

 

サムの友達もまだ大学も卒業しているとはいえ、社会人経験もそんなに豊富な感じではないのです。

喪服も持って無いようなメンバーばかり。しかもなんとなくみんな不器用な感じもあったり。

 

そんなに固い絆で結ばれた仲間というわけではないのですが、そのことが妙にリアルな世界観を出してる感じがしました。

 

たぶん、自分もこの登場人物たちと同じような年代だったらきっと同じような形で友達を偲んだような気がします。

 

 

猿に会う

こちらは20歳代は半ばの女性3人のお話。

 

個人的にはこの話が一番面白かったかな。

 

この3人で大阪の難波・心斎橋にある占い屋さんのところにいくのですが、それがどうも怪しかったり、全然当たってないような結果を出してくるわけなんです。

 

占いってえてして

あ~!そうそう当たってる!

 

ってことが多いと思うんやけどねw

 

ちなみに自分も占いは好きで、横浜の中華街で占ってもらったときは、確かに!

って思ったことを思い出しました。

 

この3人が日光東照宮に旅行に行くのですが、日光といえば猿!

 

見ざる・言わざる・聞かざる

 

この3人もそれをマネてそれぞれポーズをとって写真を撮るわけなんやけど、偶然なのか胡散臭い占い師に言われたこととこの3人のポーズが妙に一致するわけなんです。

 

あの占い師は一体なんやったんやろう。

 

あるとき、その占いの館が殺人事件に遭遇したってニュースを耳にしたりするんです。

 

よく分からないけど、なんか面白い。

 

身近でありそうでないようでありそうな内容やから面白いと感じるのかもね。

 

 

大阪やっぱええなぁ!

 

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