ドンウィンズロウの「報復」を読み終わりました。
ドンウィンズロウの作品は「失踪」に続いて2作品目の読了です。
前に読んだ本がすごく面白かったのですが、今回も負けず劣らずで面白かったです。
テロとの戦いをテーマにしているわけですが、生々しくて現実にもありえる話なので、全体的に緊張感もあったので、どっぷりとこの「報復」の世界観につかりつつ読み進めました。
主な登場人物
デイブ:テロによって最愛の妻と息子を亡くしてしまう。
ドノヴァン:傭兵隊の隊長で、デイブのよき相談相手みたいな感じ。
アジーズ:デイブにとってはにっくき敵。今回の悪役の方でのボス。
所感
まるで映画を観ているような感覚で読めました。
臨場感があるということと、仲間で集まって敵と対峙していくというストーリーが個人的にも好きなのでどっぷりと話の中に浸かってしまいました!
なんせ、主人公のデイブが政府(国)に頼らずに自身で資金を集めて傭兵を募って戦っていく姿が勇ましくてよかったです。
ただ、本当はこの本のタイトルにもなってるとおり、「報復」がメインテーマにもなってるので、悲しい物語ではあるんですけどね。
ところどころで、妻と子供と楽しく過ごしてる時間の回想があったりするので悲しくもなるんです。
報復は連鎖を生んでいくと思うので、どこかでだれかが妥協しないといけないというか大人にならないといけないものなんですかね。
デイブの最後の方にあった、報復の代償として、仲間を5人失ったけど、それは果たして価値があったのか?
断定口調で、答えはイエスだ。
というところが印象に残りました。
こういったところは日本人にはあんまりない感覚なのかなとも思いました。
あらためて考えさせられる話でもありましたね。
この作品映画化されないかなぁ。
↓過去のドンウィンズロウの読書
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