石持浅海さんの「殺し屋、やってます。」を読み終わりました。
石持浅海さんの作品は「パレードの明暗」に続いて13作品目の読了です。
650万円を支払えば殺しをやってくれる。
この650万円というのもサラリーマンの平均年収をベースにしていて、前渡金300万、成功報酬で残りの350万円を支払うというシステム。
この絶妙な金額感がなんとも言えないところですが、逆に650万円で殺される方はよっぽど恨みを買ってるんだなとも思ったりしました。
今回は7つの話から構成されていますが、どの話も会話の節々に結論に至るヒントが書かれてたりでそれを見つけつつ読むのが面白かったです!
黒い水筒の女
保育士をしている女性がターゲットに。聖職についてるの命を狙われるなんてよっぽど恨みをかってるんかなと。
なんとなくこの保育士が子供を虐待していて、その親から殺しの依頼があるってパターンかなと思ったけど、そういう話では無かったです。
なるほど!
って感じでした。
紙おむつを買う男
過激派に属する男がターゲットになってるお話。
これは何となくオチが見えてて分かりやすかったです。
過激派は相手に対してもそうですが、自分の命を狙われるって危険系もあるんだなとちょっとした勉強にもなりました。
吸血鬼が狙っている
これはなんとも切ない結末でした。吸血鬼に殺されたような形で殺してほしいという依頼。
ターゲットは女性です。
摩訶不思議な依頼でしたが、依頼人の思いや依頼人とターゲットとなった女性の関係性を考えると、そうするのが良かったのかなと、ちょいと考えさせられる内容でもありました。
標的はどっち?
同姓同名の人がいて、しかも一緒の家に住んでていったいどっちをターゲットにすればいいの!?
っていう内容のお話。
事情を知って、なるほどなとは思いましたがこれが個人的には一番面白かったかな。
狙われた殺し屋
主人公である殺し屋の富澤がターゲットとなるお話。発想はすごく面白いなと思ったことと、ただなんとなくオチは見えやすいかなというところでどうなんだろう・・・
って感じでした。
全体的に結末までに多少強引なところもあるかなとは思いましたが、それでもやっぱ推理しながら読めたので楽しかったです。
もっと早いペースで石持浅海さんの本が出て欲しいなと切に願います!
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