垣谷美雨/あなたの人生片づけます

読書感想文

垣谷美雨さんの「あなたの人生片づけます」を読み終わりました。

 

 

垣谷美雨さんの作品は「農ガール、農ライフ」に続いて3作品目の読了です。

 

自分の人生も片づけられたらどうなるんやろうか?

 

みたいに思いながら読みました。

 

いくつかの話で構成されている短編集でしたが、共感出来るものやそうでないものもありつつ、楽しく読めました。

 

ケース1:清算

30代のOLさんのお話。

けっこういいところに勤めてるっぽくて収入はそこそこあるみたいですが、同じ会社に勤めている男性の不倫相手になってしまっている。しかもその男はけっこうな遊び人なんだとか。

 

いつまで経ってもその男との結婚にたどり着けないことが災いしてか、色んなストレスが溜まってか、このOLさんの家が「汚部屋」になってしまったんですね。ちなみに「汚部屋」は「おべや」と読むみたいです。

 

うぅん、、、ちょっとした心の隙間からどんどんと堕落していくという負のスパイラルに陥ってしますんですかね。

 

まあ、このOLさんの場合はご両親のおかげということもあって、寸前のところでドツボにはまらなくてよかったなと思いました。

 

 

ケース2:木魚堂

妻に先立たれたおじいさんのお話。

 

なんとなくこの話が一番共感を持てたかも。

 

最愛の妻に先立たれたとしたら何もやる気が起きてこないのも分かるような気がする。

 

そんなときに、このおじいちゃんの娘さんが、例の掃除のおばちゃんに依頼をするんですよね。

 

娘さんのお父さんのことを想って依頼をしたのだと思うけど、きっと自分自身のことも整理したかったんでしょうね。

 

 

 

 

ケース3:豪商の館

資産家のおばあちゃんのお話。

 

実家になかなか家に帰ってきてくれない子供がいる。

 

その子供のことを想って布団をいっぱい蓄えていたりなんやらで、、

 

子供が帰ってきてのやり取りは感動したなぁ。

 

 

自分も近々、久しぶりに実家に帰ろうと思いました。

 

 

ケース4:きれいすぎる部屋

息子さんを事故で亡くした奥様のお話。

 

これも切なくて感動してしまいました。

 

 

 

 

大庭十萬里さんは一見はやっかいで面倒そうなおばちゃんですが、奥が深くて思慮深くて尊敬すべき存在ですね。

 

また、続編があれば読みたいなと思える作品でした。

 

 



 

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