成田名璃子/咲見庵三姉妹の失恋

読書感想文

成田名璃子さんの「咲見庵三姉妹の失恋」を読み終えました。

 

成田名璃子さんの作品は「東京すみっこごはん4」に続いて6作品目の読了です。

 

読む前は乙女チックな感じの話かなと思って、果たして自分には受け入れられるのか若干心配な部分はありましたが、どの物語も切なくはあったけど、楽しく読むことが出来ました。

 

 

それにしても主人公の薫くんがうらやましい!

 

なんせ美人3姉妹との生活ですもんね。

 

憧れるわw

 

というのは冗談で、そういう生活がやってきたとしたら、気を使いすぎてメンタルがヘトヘトになるわ!

 

主な登場人物

薫:主人公。高校生男子。クールなキャラで大人っぽい性格。周りの友達の反応をみても人当たりは良さそう。

 

花緒:咲見庵の経営を担ってる三姉妹の長女。しっかり者、そして美人らしい。

 

六花:三姉妹の次女。シャキシャキしててやや尖った性格をしているか?二次元が好きな一面もあって、やや夢見がちなところもある。

 

若葉:三姉妹の三女。薫とは同級生で家でも学校でもおとなしい。

 

 

所感

いくつかの短編小説みたいな構成でした。

 

女性の視点からの女性の恋愛観って印象を受けて勉強になりました。

 

 

不倫の恋とか本当はダメやとは思うけど、そういうのも受け入れて読めたりしたし。

 

 

現実の世界と二次元の世界の狭間で戦ってる感じがして、個人的には次女の六花の恋の話が良かったかな。

 

最後の章では、薫を捨てた母親が登場するわけやけど、その母親の立ち振る舞いも、本当はダメなパターンのやつなんやろうけど、それも受け入れて読めたり。

 

 

失恋の話ということもあってか、登場人物のみんなが、心に傷ついた部分を持ち合わせてる感じがしたのが、受け入れて読めた要因かも。

 

 

前に読んだ「東京すみっこごはん」もそうでしたが、家族の温かみが感じれました。

 

薫を最後にお見送りするシーンのところで、「お世話になりました」ではなくて、「行ってきます」の間違いでしょ。っていう指摘とか、言葉の温かみがにじみ出てて良かったです。

 

成田さんの本、他にもいっぱい読みたいな!

 





 

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