消滅世界/村田沙耶香

読書感想文


村田沙耶香さんの「消滅の世界」を読み終えました。

 

村田沙耶香さんの作品は「コンビニ人間」に続いて2作品目です。

 

前回の「コンビニ人間」もそうでしたが、今回の「消滅世界」も一風変わった内容でした。

一言でいうと「気持ち悪い」です。

 

近未来の世界なのかホラーなのかよく分からないのですが、作者である村田沙耶香さんの思想や発想が奇想天外なものであると
改めて認識しました。

 

【主な登場人物】

雨音:主人公。人口受精ではなくて普通に恋愛をした両親のもとで生まれた。そのことに悩まされることになるんやけど。

 

朔:雨音の旦那。草食男子の成れの果て。現実世界にいたら、かなり痛い奴。

 

樹里:雨音の友達。

 

【所感】
夫婦間のセックスが近親相姦になってしまう!

 

しかも、子供を産むのも人工授精が当たり前!

 

夫婦というものがありながら、お互いに恋人がいる!
しかも共に公認で!

 

いや~、ありえない世界やし、しかも気持悪い!

 

これが未来の姿やったらイヤだなぁ。

 

最後まで徹底して抵抗してやるw

 

全体感としては、最初は新鮮で斬新な内容だったこともあって、ワクワクしながら読み進めましたが、話が進むにつれて、気持ち悪いというか行って欲しくない方向に行ってしまったので、読後はぐったりしてしまいました。

 

なんやねん、「子供ちゃん」って。

 

まるで、子供がペットみたいな扱いになってるし。

 

子供に対しての可愛いという感じ方と、ペットに対しての可愛いという感じ方は違うと思うんやけど、なんか同一に扱われてるように思える。

 

あっ、でも親も同様に男も女も「おかあさん」って括られてるし、親も子ももはや人間として捉えていいものかどうか…。

 

 

一風変わった作風は好きじゃないんやけど、村田沙耶香さんは本気で変わった人ってイメージがあって、作者自身いつもこんなことを本気で想像してるんじゃないかと思ってしまう。

 

そう考えると、前に読んだ「コンビニ人間」はある意味、平和な内容でした笑

 

 



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