カプセルフィッシュを読み終わりました。
大西智子さんの作品です。
大西智子さんのものは初めて読むので、作者がどんな人なのかを簡単に調べてみました。
読み名は「ともこ」です。
1979年生まれなので自分と同じ年です。
しかも出身も同じ大阪!
しかも出身大学自体は違うけど同じ京都にある大学を卒業!
ん〜、これだけでも親近感がわいてしまいます。
で、今回のこの「カプセルフィッシュ」は第8回小説宝石新人賞優秀賞受賞作が収録されているみたいなんです。
それぞれの話はつながってるけど、短編小説に近い形での展開です。
【主な登場人物】
のりこ:主人公。不倫の末に妊娠、そして流産をしてしまうという過去を持っている。
祖母の家に居候している傷ついた30歳くらいの女性。
遊子:ぱちこというニックネームを持つ小学生の女の子。お母さんはフィリピン人で、失踪してしまい
父と2人で暮らすけなげな子。
大樹:遊子と同じ小学生に通う男の子。なんとなくやんちゃな感じもあるし、女の子からもモテているやつ。
最初は嫌な奴かなと思ってたけど、なかなか性格もイケメンな感じ。
菊池:頼りない男。のりこに気を寄せてるような気もするけど、「がしんたれ」と叱責したくなるような奴。
【所感】
登場人物の女性側が辛い過去を抱えていて、のりこは婚活もうまくいかなかったり
遊子はクラスで浮いてしまってたりとなんとなく暗くなるような生活を送っている。
ただ、そんな暗さを感じさせなく、その時々を真剣にいきている姿がむしろ明るく感じることが出来て
読み進めることが出来ました。
これも、1人1人が孤独に過ごしているのではなくて
奇妙な関係ながらも、のりこ・遊子・大樹・菊池と4人で時間を過ごせたからこそ明るく感じれたのだと思う。
菊池も頼りないとはいえ、そういった意味では癒し効果を発揮しているキャラなんですかね。
なぜか菊池だけ苗字で呼ばれてますが、、。
いかだを作って海に出たけど、失敗したエピソードがそのことを物語ってるような気がすます。
のりこの婚活エピソードも面白い!
口汚いところはありますが、妙に生々しい話だったりするのでそこがまた面白い。
自分も婚活パーティは一度行ったことがあるのですが、確かにフリータイムの時とか
綺麗な女性の周りに多くの人が集まってたなぁ。
一緒にいったAさんもその多くの人の中の一人やったしw
無残にも振られてましたがw
にしてもおばあちゃんはかっこ良かったなぁ。
今回の話は面白かったし、大西智子さんの作品は別のものも読みたいなと思いました。
読書の秋!
いっぱい本を読むぞっ!
コメント